クロスカントリーフライト初体験。宝來温泉までの直線距離40km。途中大津で降りそうになるも、何とかゴールまでたどり着けました。 フライト時間:160分、ゲイン:1500m、Max.:+7.9m/s、Min.:-6.4m/sのメリハリあるコンディションでした。 TO前で気持ちよさそうに高度を稼ぐ数機の仲間を横目に、なかなか上昇成分を捉えられない自分は、風上のLD方向に少し流してみる。すると、待ってました!、GoodなグランドサーマルをGetしてどんどん上昇開始、心地良くバリオを鳴らし続け、北西の風に軽く流されながらTO前の集団に合流。大きな穏やかなサーマルを約10機が共有し、どんどん高度を稼ぎます。その後、既に朝日山に渡ったベテランパイロットの風情報をきっかけに、一斉に谷渡り開始。まるで、大会スタートのような情景にアドレナリンも大量放出開始。安定したコンディションの中、アクセルを軽く踏みつつ、弱いアゲインストの谷渡り開始。十分高度を稼いでからスタートしたので、朝日山のほぼ山頂に直接着けることが出来ました。 朝日山で高度を稼いだフライヤーから2,3機づつ、ゴール目指して北上開始。自分も早めに移動を開始し、暫くは順調だったのですが、大津付近の大きな谷渡りで、あわやこれまでかとのピンチに遭遇。谷渡りの前に高度を稼ぎたいと頑張るも、なかなかサーマルに乗り切れない。もたもたしているうちにシンクに捕まりズルズルと高度を失い、止むなく小さな尾根伝いにアクセルを踏みつつ河原方面に進路を変えると、追い打ちをかけるように絶え間ない更なるシンクが襲いかかる。もはやこれまでかと腹を括り、安全に降ろせそうな広い場所を物色する。と、LD出来る河原の直ぐ近くに、真正面から風を受け木々を揺らし日照も申し分ない、いかにも上がりそうな斜面があるではないか。山磨きならば、オイラに任せろ。少なくとも暫くの間ステイは出来そうだ。300数十mの高度を残して斜面にしがみつく。丁寧に磨いていると、徐々にではあるが高度を回復、良いぞ、この調子で上がり続けろ。尾根がやや窪んで斜面との距離が一気に広がるところで本格的にセンタリング開始。良い上昇率だ、斜面を離れたサーマルのコアに入った。深いバンクで急上昇を続け、一気に900m以上高度を回復。これで借りは返した、さらに先に進めるぞ。高くそびえる尾根伝いに北進再開。 いくつかのサーマルを乗り継ぎ、とうとう六亀まで来た。話に聞いた川のクランクと山吹色の妙崇寺が眼下に見える。この大きな谷を渡ったら、ゴールまで後わずかだ。先行する仲間から、谷底付近の風は強くサーマルも乗りづらいので、キープハイを心がける様にとの無線連絡が入る。自分が飛んでいる場所では、まださほど強くないようだ。高度ロスを最小にしてこの谷を渡りきらなければ。直線的に渡るとロスが大きいと判断し、尾根伝いにやや東に進路をとり、谷が狭くなったところで一気に渡ることにする。尾根沿いに直進し続け、上昇が無くなったのを合図に一気に谷渡りを始める。サイドフォローで谷渡りのつもりが、思いの外スピードが出ない。キャノピコントロールに細心の注意を払い、フルアクセルでひたすら対岸の尾根を目指す。やっとシンクを抜け上昇に転じ、辿り着いた尾根伝いに再度高度を取り戻す。 しっかりした追い風を受けて、センタリングをせずともさほど高度を失わずにゴールへひた走る。GPSが示すゴールまでの距離も5kmを切った。ここで気を抜いたらダメだぞと自分に言い聞かせ、右手にそびえる大きな山の斜面をかすめてリッジ成分で高度を稼ぐ。眼下にしっかりとゴール地点を確認。ゴールへ誘うかの様になだらかに弧を描く低い稜線に沿ってファイナルグライド開始。トップでゴールした熊さんから、風が結構強いので注意してねの声。ゴールの河原の上に到達すると、まだ数100mも高度が残っている。風下に流されないように注意しながら、両翼端を折ってフルアクセル。それでもまだ上昇しようとするのを我慢して8の字旋回を繰り返す。高度が落ちてくると、体感的にも木々の動きからも、結構風が強いことがはっきり分かる。河原で足場の良さそうな場所を物色する。足を挫かぬ様細心の注意を払って無事LD。記念すべき、初クロスカントリーフライト完結。 |
※カシミール3Dを使っています。
※上昇している所は赤く、下降している所は青く表示されています。